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space 第44号|2016年9月発行 presented by P板.com
目からウロコ!のQ&A便
space いつもP板.com「目からウロコ!のQ&A便」をご愛読いただき、ありがとうございます。
(株)ピーバンドットコム 渡邉です。

涼風の気持ちよい季節となりました。P板.com会報紙の「基板のふるさと」もvol.18からvol.19のお届けに変わりました。 「基板のふるさと」では、プリント基板の『ふるさと(生まれ故郷)』となる工場から、生の現場で培ったプリント基板に関する様々な「知識・ノウハウ・情報」をお届けしております。 出荷基板に同梱されておりますので、お手元に届きましたらぜひお手にとってご覧ください。

≪基板のふるさとバックナンバーページ≫

それでは、「目からウロコ!のQ&A便 第44号」をお届けいたします。

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■Index■
Q1.Φ0.3mm未満のパッド、レジストの設計方法は?
Q2.長穴の設計方法と注意する点は?
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Question & Answer No.01
Q1.Φ0.3mm未満のパッド、レジストの設計方法は?
今回製造する基板に0.4mmピッチのBGA部品があります。
パッド、レジストはどのように設計すればよいでしょうか?

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A1.「パッド径を大きく、レジスト径は小さく」するオーバーレジストを推奨します。
0.4mmピッチのBGA部品では、パッド径に対してレジスト開口径を小さくする「オーバーレジスト」を推奨します。 設計の目安値としては、以下となります。
・0.5mmピッチの場合、パッド径Φ0.4mm、レジスト径Φ0.3mm
・0.4mmピッチの場合、パッド径Φ0.3mm、レジスト径Φ0.25mm

0.4mmピッチのような狭ピッチ部品では、パッド径に対しレジスト開口を大きくする通常設計にすると、パッド間のレジスト幅が0.1mm未満となり、レジスト液がしっかり塗布されなくなる可能性がございます。 そこで、オーバーレジストすることにより、以下の3点のメリットが得られます。

1 - パッド間隙が0.1mm確保されますのでレジスト液がパッドとパッドの間にしっかり塗布されます。
2 - パターンが引き出されているパッドも含めすべてのパッド開口部が、Φ0.25mmで均一な円形状になるので、実装効率の向上へもつながります。
3 - P板.com見積仕様の【0.3mm未満のパッド:あり】に該当しなくなり、コストアップせずに済みます。
狭ピッチのBGA部品を用いられる際は、ぜひオーバーレジストをご検討ください。

※「Φ0.3mm未満のパッド」や「角0.3mm未満のパッド」がある場合は、狭小パッドのためエッチングされてもパッドが残るように製造サイドで補正をかけ調整するためP板.comへお見積り、 ご注文の際には「1-Click見積」内で特殊加工【0.3mm未満のパッド:あり】をご選択ください。


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Question & Answer No.02
Q2.長穴の設計方法と注意する点は?
長穴の設計方法について教えてください。また、その際の長穴に関する注意点はありますか? space
A2.長穴指示方法と、最小穴径、アニュラリング、長穴の比率にご注意ください。
長穴の設計方法は主に2通りございます。設計時のポイントは、最小穴径、アニュラリング、長穴の比率です。

1.長穴の設計方法について
(1)「ドリルデータの連打ピッチ0.1mm」+「説明資料/任意(有れば尚良い)」
(2)「外形線データに長穴形状(輪郭形状)入力」+「説明資料/要」

方法 データの出力方法 説明資料要否
1 ドリルデータの連打ピッチ0.1mm
任意(有れば尚良い)
2 外形線データに長穴形状(輪郭形状)入れる

※説明資料には、下記内容をご記載ください。
「1 - 長穴個数、2 - 長穴種類、3 - 仕上がり寸法、4 - スルーホールかノンスルーホール」
お客様の設計環境(CADの制約)等で上記の方法で設計できない場合は「お問い合わせフォーム」よりご相談ください。

2.最小穴径とアニュラリングについて
長穴の最小穴径(幅)はΦ0.7mmΦ0.5mmです。
長穴は、1発1発ドリルで穴あけを連続で仕上げるため普通のスルーホールランドよりも大きめのアニュラリングが必要です。 連続で穴あけをすると穴ずれによりランドが切れてしまう恐れがございます。アニュラリングは長穴に対して「穴径+片側0.5mm」以上必要です。 アニュラリングが十分あることによりランド切れを防ぐことができ、また背の高い部品や重量部品に際しては、はんだ付け面積が増え、強度を上げることができます。 Φ0.7mmΦ0.5mm未満の長穴作成の場合は、ご相談ください。(製造基準変更に伴い2020.8.27更新。詳細は、製造基準書を参照)

3.長穴の比率について
「穴径(幅):全長」の比率は1:2以上を推奨しています。

長穴は1発1発ドリルで穴あけを連続加工して仕上げます。ところが、穴をあける「順番」は連続していません。
ドリル連打の「順番」は、1(一番端)、2(逆の端)、3(中央)、4(1と3の中央)、5(2と3の中央)、、、、、、と数字で表すと (1)(4)(3)(5)(2)の順番となります。このように中央をとって加工することにより連打箇所は、ドリルの先端が逃げることなく正確で美しい長穴があけられるようになります。

短い長穴の場合、ドリルが2発目を進入する際に1発目の穴に寄り、傾きが発生してドリル角度が変わり、いびつな形状に仕上がる可能性があります。 そのため、少なくとも長穴の比率は1:2以上を推奨しています。Φ1.0x1.1mmの場合、1:1.1となり、参考画像として下の写真のような長穴になる可能性があります。

短い長穴は、数枚の試作では影響が少ないですが、量産時にはブレが発生する可能性が上がるため、短い長穴にするのではなく、例えばΦ1.0x1.1mmの長穴の場合は、 Φ1.1mmの丸穴で少し余裕を持たせた設計もご検討いただければ幸いです。

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【編集人】 渡邉 修孝
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