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Vカットデータの作成方法を教えてください。
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Vカットの線を0.5mmにしてください。
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Vカットは、プリント基板の表面にV字型の溝を入れることで、部品実装後に基板を分割することができます。そのため、複数基板を1枚の基板に面付けしプリント基板を効率よく製造するときには有効な方法です。
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Vカットと外形、データ
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一般的にVカットと外形加工は製造工程が分かれているため、製造データも区別や分ける必要があります。P板.comは線幅に差をもたせることで、各々データを区別しています。具体的には、外形線:0.2mm、Vカット線:0.5mmです。
つづいて、Vカットを入れたことで外形サイズはいくつになるでしょうか。時折、”Vカットの線幅0.5mm分、基板を大きくするのか”という質問を頂きます。返答としては、大きくする必要はありません。Vカットの刃は、データ線の中心位置に入ります。プリント基板上にV字型の溝はつきますが、基板を割る場所はVカットの中心箇所になります。
ただし、V字型の溝を設けるため表面は削れます。またVカット刃の裏表の位置公差もあるため、ルーター加工による外形処理よりも外形公差は大きくなります。この影響を加味し、資料作成の段階から基板サイズや板端からの穴、銅箔の距離などを調整します。

Vカットの指示方法は、外形データへ0.5mmの線幅を入力すると記載しましたが、実際のところお預かりした全てのデータがこの通りにはなっていません。各社や設計者によって、Vカットの指示方法が決まっている場合があるからです。そういったデータでも、Vカットの位置が正確に伝わっていれば製造可能です。では、よくあるVカット指示方法をみてみましょう。
・Vカット専用のガーバーデータを用いて指示をする。
・Vカット位置を示す図面を用いて指示する。
一般的に基板製造用データは、各層と工程が分かれる箇所で別に出力します。もし複数の情報を一つのデータで出力した場合、人の手でデータを分けることになります。明確な指示があったとしても、データの切り貼りは間違ったデータを作る可能性が高まるため避けた方が良いでしょう。例えば、銅箔とレジストのデータが一つのデータで届いたとして、”データを送付者の意図通り間違えることなく分けることが出来るか”を想像してみてください。データの規模にもよりますが、厳しいことが伺えるでしょう。
最後に、設計についても考えてみます。設計データにVカット線を入力した場合、それ以外にもレジストや各種禁止領域など関連するデータを入力する必要があります。忘れず入力するためにチェックをするのですが、それでも抜ける時はあります。そういった時を考慮し、一つのデータに複数の意味を持たせる方法もあります。Vカット線の場合ですと、線幅を設計時のみ太くしておくという方法です。例えば、Vカットから銅箔までの間隙を1.0mm確保しておく必要があるのであれば、Vカットの線幅を2.0mmにすることで、禁止領域データが未入力だったとしても、設計中は目視で確認することができます。また、線幅の違いでVカットの存在を認識することもできます。基本は、必要な層に必要なデータを入力することですが、もしもの時に備えたデータの作り方も考慮してみましょう。
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