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space 第96号|2021年02月発行 presented by P板.com
目からウロコ!のQ&A便
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ミシン目付近にチップ部品を配置する時の注意点は?
部品の配置向きに注意しましょう。
基板端や基板分割箇所の近くに部品を配置しないなど、プリント基板設計において部品配置に関するルールを設けている企業は多いです。これらのルールは、特定箇所に部品を配置したことで起きた過去の問題点を解決するために作られています。基板端の部品配置については過去のQ&Aでもお話しています。では基板分割箇所、特にミシン目の近くに部品を配置しない方がよいのは何故でしょうか。
ミシン目を手で分割すると基板はどうなる?
基板を分割するには、基板を固定し力をかけて割ることになります。ミシン目だけに力がかかればよいのですが、実際はその周辺にも力が加わり、わずかな変形が起こります。変形箇所に銅箔や部品、はんだ付けがあった場合、その箇所も変形し、結果トラブルが発生する可能性が高くなります。例えば、力がかかり基板が反った場合、図のような変形が発生することがあるため、分割箇所の周辺は部品配置を禁止することが多いのです。ただ、どうしてもミシン目の近くに部品を配置しなくてはならない時もあります。その場合、どういった配置がよいのでしょうか。
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どの向きで配置する?
図は、ミシン目の近くにチップ部品を垂直(A)、平行(B)に配置した図です。基板分割時、どちらの配置が部品やはんだ付け箇所のストレスを減らすことができるでしょうか。
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答えはBの配置です。ミシン目で基板を分割した場合、基板は左右方向に変形しやすくなります。変形方向を考慮した上でA、Bの配置を比較すると、Bの方が銅箔、部品ともに変形による影響が小さいことが分かります。変形が小さければ、変形箇所にかかる力も小さくなります。なお部品形状やパッドサイズが大きい場合は、実装向きに関係なく変形による影響が大きくなるので注意しましょう。また基板の分割時以外にも、部品挿入時、コネクタの抜き差し、基板固定用のねじ止めなど、外部から力を加える動作は基板変形の原因となりますので、作業時は注意が必要です。
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変形によるトラブルは目視で確認できない、はんだ実装内部や部品内部で起きることが多いです。この場合、問題箇所を特定するには、非常に大きな労力を必要とします。後で大きな労力が発生する可能性がある場合、前段階で発生を抑える準備をした方が効率的です。

ただ、どうしても前段階で対処できず、ミシン目の近くに配置することもあるでしょう。安全か否かは技術者の皆様で判断していただく必要がありますが、少しでもミシン目以外の箇所に加わる力を減らす方法もあります。一つ目は、部品配置箇所をミシン目近くからスリット近くにする方法です。ミシン目箇所と比べれば、分割時にストレスはかからなくなります。二つ目は、分割方法を変更します。手やニッパーといった力がかかりやすい方法はやめ、ルーター機などの基板分割機を使用して分割しましょう。
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