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長穴幅0.5mmの長穴は製造可能でしょうか。
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製造可能です。
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長穴を必要とする部品を使うとき、手間がかかると感じたことはありませんか。その理由は、各工程で対応することが通常の部品穴やパッドよりも多いからだと思います。例えば、長穴の設計ルールや長穴からの配線の引き出し方、周辺へビアの打ち方、実装後の強度、使用に耐えうる設計になっているかなどです。勿論、通常の部品穴も同じように考えて製作をしますが、長穴を使用する頻度が低いためか、そう感じるのかもしれません。もしかしたら、全ての部品が長穴基準であれば、こんな考えは起きないのかもしれませんね。身近な長穴を、少しでも手間だと思わないようにしたいものです。
さて先日、長穴についての相談を受けました。ピーバンドットコムの製造基準書を見た時に、スルーホールの長穴の幅がφ0.7mm以上と記載されていたからです。この場合の対応方法を考えてみます。
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長穴は単純な穴?
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その前に、長穴は通常の丸穴(以後、単穴と呼ぶ)と同様に穴あけの工程で形成します。複数の単穴を打つことで形成するのですが、使用ドリルや加工時の仕様を単穴時とは変える必要があります。設計データ上は単穴が連打されているだけに見えますが、長穴の仕様を知らないと痛い目をみることになります。設計時や製造時の注意点は、過去のQ&Aでまとめていますので、興味のある方は是非ご覧ください。
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小径長穴の加工は出来る
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部品パッドの長穴を見ると、長穴の幅が0.5mmとなっています。お問い合わせ当時の製造基準書は長穴の最小幅が0.7mmと表記していましたが、それ未満の数値もご相談頂ければ製造可能でしたので、数値通りの値で製造可能である旨をお伝えしました。製造基準書の記載は、どの製造工場でも歩留まりよく製造できる数値を記載しています。それとは別に、各工場で得意とする仕様もあるため、データを見て製造可否の判断をする数値も存在しています。長穴幅0.5mmは、一部の製造工場で対応可能でしたので、このままの数値で製造することが可能でした。
ただ、昨今の電子機器は小型化や高機能化に伴い、電子部品も小型化、軽量化しています。それに伴い、穴径やパッド径も小型になっています。それを考慮し、ピーバンドットコムでも、長穴の標準値を変更するように調整しました。
今後は、長穴幅0.5mmまで1-Click見積価格で対応可能です。それ未満の長穴幅は、製造データとともにご相談いただければ製造可否、提案含めて返答いたします。詳細は、新しい製造基準書(4.15長穴)をご参照ください。
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