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お客様の声 安立計器株式会社 様

2024年01月

最初は小さい追加基板から。今では量産製造も依頼。

接触式の表面温度計や、非接触式の放射温度計、温度校正機、蛍光式光ファイバー温度計、サーモカップル等の開発、製造、販売を行う、温度計の専門メーカー安立計器の高橋様にお伺いしました。

高橋 裕亮 様

高橋 裕亮 安立計器株式会社
技術部

今回製造された製品はどのようなものかお聞かせください。

高橋さん HR ・ HRMシリーズはハンディタイプの熱電対温度計で、当社で製造している温度計で最も汎用的で基幹となる製品です。


ハンディタイプ温度計HR ・ HRMシリーズ

低消費と高精度の両立、EMC耐性、高湿度や環境温度変化が激しい測定環境でも安定して測定できるように設計しました。特にHRMシリーズは熱電対で0.01℃分解でも上記の特長を維持し、安定して測定できる機種になっています。

どのようなきっかけでP板.comをご利用いただくようになったかお聞かせください。

高橋さん 以前は自社で回路図と指示書を作り、基板製造会社にパターン設計から製造までお願いしていました。ただ、それでは初期費用が高くなり、EMC設計もやりづらく、何かあったときの対策や修正の負担が大きいなど問題がありました。そんな時にP板.comがイニシャル費用無料であることに魅力を感じ、いつか利用したいと考えていました。利用する機会に備え、パターン設計とEMC設計の勉強を個人的に進めておりました。実際に初めて利用する機会があったのは9年ほど前になります。他の人が担当していた案件でEMCの問題があり、そこに自分が加わったのが最初でした。全面再設計は無理でしたので、小さい追加基板をP板.comで製造すれば安く早く対応できると会社に提案し、採用されたのが最初の利用です。その案件で出会ったEMC試験所の方との出会いが、これまでの設計に対する認識を変更するキッカケにもなっています。その後は、自分でパターン設計をしてP板.comを利用するという流れになっています。

今では試作基板だけでなく、HR、HRMシリーズでは量産製造もお願いしています。また、当社では治具での利用や電子部品を載せる以外の用途でも基板を積極的に活用しています。「1-Click見積」に似たサービスは他社でもやり出していますが、ガーバーデータのチェックをしっかり見てくれることや、製造基準が明確であること、個別見積りの対応など他社にはない対応力に非常に満足しています。


高橋さん

今回の製品を開発するにあたってご苦労された点をお聞かせください。

高橋さん 設計に関しては、それまで特機品の金属筐体を使った製品設計が多かったので、樹脂筐体にしたときの設計はかなり考えました。また、最近は良くなってきていますが、開発中も発売してからも部品のコストアップ、長納期化にしばらく振り回されました。リーマンショックの時に、キャパシタが入手できなくなり、それらを使ったモジュール系の電源も入手できない事態があって、ある程度対応出来るように設計から意識していたのですが、今回はそれ以上でした。特にCPUが危ない状況になり、他のCPUメーカーに製造の枠を取ってもらって、入手に目途を付け、基板、ソフトを再設計、再評価した方が早いという事態でした。その際にP板.comの短納期で確実に届くこと、価格上昇があっても定期的に改訂されることなど安心出来ました。


HRシリーズに搭載されている基板

今後、御社の展望をお聞かせください。

高橋さん 直近ではEVなど高電圧環境下で使用する温度計を開発中です。
また、微細加工や光を利用したセンサも発展させたいです。
計測器ではあまりイメージが無いかもしれませんが、小ロット、多品種、個別対応をより展開できるように、P板comのサービスや3Dプリンタの最終製品での運用など、積極的に活用していきたいと思っています。


高橋さん

お忙しいなか、とても貴重なお話をありがとうございました。

安立計器株式会社 様にご利用いただいたサービス

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