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Vol.011 プリント基板の達人

2004/04/08

現像・エッチング・感光剤剥離

 
 露光が終了すると、現像→エッチング→感光剤の剥離と工程は進みます。
今回は、各工程で使用される「液体」に注目して話を進めたいと思います。

 --現像--

 露光によって、感光剤が硬くなった部分と、紫外線を浴びずに柔らかい
ままの部分に分けられます。現像では、柔らかいままの部分を溶解除去します。
ここで使用されるのは「アルカリ性の水溶液」です。

 水平のコンベアに基板を乗せ、スプレーでアルカリ性水溶液を吹き付けると、
柔らかいままの部分(未硬化部分)の感光剤が溶け出します。ここで重要なの
が、液体の温度、濃度、スプレーの圧力、吹き付ける角度、時間の管理です。

 どれか一つでも十分に管理されていない場合、未硬化の部分が残ってしまうと
「導体の残り=ショート・残銅」となり、硬化した部分まで溶かしてしまうと
「導体の細り・断線」を発生させ、不具合に直結します。

 アルカリ性水溶液は、感光剤の下部にある銅箔に触れても何の影響も
及ぼしませんので、感光剤の未硬化部分のみ溶解除去することができます。

 --エッチング--

 エッチングは、現像によってむき出しになった銅箔部分を溶解し、パターンを
形成する工程です。(基板製造の工程の中でも最も重要な工程の一つです
ので、次号で詳しく取り上げます)

 ここで使用されるのは「酸化性の水溶液」です。硬化した感光剤を溶解する
ことなく、むき出した銅箔部分のみを溶解しなくてはなりませんので、酸化性の
液体が使用されるのです。

 代表的な酸化性水溶液は「塩化第二鉄液」と「塩化第二銅液」です。
塩化第二鉄液は古くから使用されており、銅箔を素早く溶解し、精度も良く、
仕上りが良好です。しかし、リサイクル性がやや乏しく、業者を通してリサイ
クルが行われています。

 リサイクル性の良いものとして利用されるのが塩化第二銅液です。
塩化第二鉄液と比較すると、ややエッチング速度遅く、粘度も低いので精度では
劣りますが、工場内でリサイクルが可能なので、使用される機会が増えています。

 --感光剤剥離--

 パターン形成最後の工程となります。
エッチングを行い、パターン以外の銅箔をすべて溶解した後、パターンの上部に
は硬化した感光剤が付着しています。この硬化した感光剤のあるおかげで、エッ
チングされることなくパターンが守られているのですが、もう必要ありませんの
で剥離させます。

 使用する液体は、現像工程と同じく「アルカリ性の水溶液」です。
同じ濃度では硬化した感光剤を溶解できませんので、濃度を高め、さらに温度を
上げて、溶解を促します。

 現像工程では、1%前後の濃度、温度は30℃ほどですが、剥離工程では、
2~5%の濃度、40℃の温度を保ちます。現像と同じく水平のコンベアに乗せ、
スプレーで液体を吹き付けながら、剥離させます。

 剥離が終了しますと、パターン形成工程は完了です。

 このように、溶解する物質と状態によって使用する液体を使い分けます。
製造工場で問題となるのは、使用した液体のリサイクルです。ほとんどの工場
では地下か屋上に大規模なリサイクル設備を用意し、環境保全に取り組んでいます。

 次号では、エッチング工程を深堀して解説します。