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Vol.005 プリント基板の達人

2003/03/25

銅箔について2

 前回は、内層の銅箔とプリプレグと呼ばれる絶縁材料との密着を良くする
ために施される「銅箔への黒化処理」を解説しました。4層基板の所々に黒い
部分がある理由を、ご理解頂けたと思います。さて今回は、銅箔とレジストの
"変わり目"に注目します。つるつるとした銅箔上に、液状のレジストをどの
ようにして密着させるのか、その工夫をご紹介します。

 銅箔はとても錆びやすいので、通常は防錆剤が塗られてあります。それでも
防止できずに、表面には酸化皮膜(さび)が付着します。その他、人間が
触った時に付着する油脂類や、異物、汚れなど、銅箔には不純物が多く付着
しています。これらの不純物は、銅箔とレジストとの密着にとても悪い影響を
及ぼします。

そこで、これらの不純物の除去と、銅箔表面に適度なキズ(凸凹)を与える為に
行うのが「研磨」です。「なんだ研磨か」と思われるかもしれませんが、
「基板製造は研磨に始まって研磨に終わる」と言う方もいるほど、とても重要な
工程です。

研磨方法にはいくつかあります。

 機械的な研磨    特徴
  ・湿式バフロール研磨 ・・・同一方向にキズがつく    
  ・湿式ブラシスクラブ研磨 ・・・キズに方向性を持たない
  ・湿式ジェットスクラブ研磨 ・・・スルーホールの内部まで研磨ができる

 化学的な研磨
  ・硫酸系研磨 ・・・機械的な研磨より、細かいキズがつく

 最も多く用いられる「湿式バフロール研磨」は、基板に水をかけならがら、
回転するブラシの下を通過させます。このブラシが銅箔表面を研磨するのです。
ブラシが固定されていますので、同一方向にキズがつきます。

 「湿式ブラシスクラブ研磨」は、ブラシとスクラブ(砥粒)の両方を使用し、
基板を研磨します。基板上でスクラブが動き回りますので、キズに方向性を
持ちません。「湿式ジェットスクラブ研磨」はスクラブ入りのジェット水流を
基板に吹き付けます。強い力で吹き付けるので、スルーホールの中まで研磨が
できます。

 化学的な研磨とは、エッチングの事です。ムラなく小さい粒度のキズ(凸凹)
をつけることができます。板厚の薄い場合に用いられる事が多く、ビルドアップ
基板に多用されます。

 研磨の基本は、銅箔に付着している不純物を除去し、適度なキズをつけること
です。銅箔表面に、0.3μm~1.0μmくらいの凸凹があるのが最適と言われています。
この凸凹に液状のレジストが「じわーと」しみ込み、銅箔とレジストが密着するのです。

 ポイントは、銅箔全面に一定粒度の凸凹をつけることです。水の温度や、
水量、ブラシの回転速度、磨耗状態、ブラシから基板までの距離など、日々加工
条件が異なりますので、毎日の微調整が欠かせません。

 研磨作業の大切さと大変さを、ご理解頂けたと思います。