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お客様の声 東京理科大学 木村研究所 様

2008年11月

P板.comの基板が宇宙へ!

宇宙システムとロボットを主な対象にして、システム技術・自律制御技術などに取り組んでいる東京理科大学木村研究室。
2007年4月より東京理科大学理工学部電気電子情報工学科に准教授として着任された木村先生にお話を伺いました。

お仕事・経歴を教えてください。

木村 真一 様 木村さん 元々は東京大学薬学部で生物システムについて学んだあとに、超極限のアプリケーションを求めて宇宙へとシフトし、 東京理科大学に着任するまでの14年間、 郵政省通信総合研究所(現独立行政法人情報通信研究機構)で、現在も研究テーマとしている宇宙システムと ロボット工学を専攻していました。
⇒木村さんのこれまでの実績はこちら

宇宙空間で使用される機器には、『真空・無重力・強い放射線』の3要素の環境に耐性を持つものであるという大原則と、 宇宙空間には簡単に人が行くことができないので絶対に故障してはいけないという大前提があります。

そのため、使用するデバイスもある程度の実績をもった信頼性のあるものでないと使用を認められておらず、高機能なデバイスが開発されても、 それをすぐに使うことができませんでした。 10年前で既に10年の遅れがあるという状況でした。そこで『民生品でも評価が完了されているものであれば、積極的に活用していきましょう』という考えのもと、 マイクロラブサット1号機での画像処理実験に参加しました。

ゲームマシンなどにも使われている計算モジュールとデジタルスチルカメラに放射線を当てて特性を評価した上で改造し、搭載用の実験機器を作りました。 寿命として6ヶ月もてばよいだろうとメーカーも弱気だったのですが、2006年9月の任務完了まで特に不具合も起こさず、動き続けてくれました。

マイクロラブサット1号機の実験で取得された地球画像の例

P板.comの基板をどのような製品にご利用になられているのですか?

木村さん 宇宙に携わる人間の率直な願望として、「宇宙を見たい」というものがあります。

それは、「かぐや」ほどの高コストを掛けての高解像度な画像というよりも、もっと手軽に「見てみたい」という願望です。
衛星の運用に使える通信回線は一般に非常に限られているので高解像度な画像は撮れても送るのは現実的に困難です。

そこで、昨今の急進歩を続けるデジタルカメラの撮像素子や演算素子の技術を宇宙システムに応用することで、非常に高機能で低コストな超小型カメラを実現する事ができます。

P板.comの基板は、宇宙ステーションで実験を行うロボットの手に装備されるカメラや、探査ロケットに装備されるカメラなどに試作品から実際に宇宙空間へと飛び立つものに使用しています。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)にて開発中のEVA支援/代行ロボット用超小型カメラ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)から展開構造物監視用小型カメラ

P板.comに対してのご要望は?

木村さん いろいろ親切にサポートしてくれながら設計できるのが良いですね。また、見積が明朗で、保存・管理することができるのも良いです。大学などの面倒な経理にも対応してもらえ、とても分かりやすいと感じて利用しています。

今後の展望をお聞かせください。

木村さん 国から委託され「ものづくり」して納めていますので、研究室といえどもいわば大学内ベンチャーみたいなものです。 今後も大企業があまり狙わないところに着眼していきたいと考えています。

P板.comの基板が宇宙へ。。。宇宙旅行も遠い未来ではないですね!
お忙しいなか、とても貴重なお話をありがとうございました。

木村 真一 様にご利用いただいたサービス

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